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地中海に浮かぶマルタ島の大地から世界へ

Meridiana Wine Estate   創業ヒストリー

1990年代初頭、マルタのワイン愛好家 Mark Miceli-Farrugia 氏 は、「マルタの大地から世界に誇れるプレミアムワインを生み出す」―そんな夢を抱きました。このビジョンに共鳴し、プロジェクトに協力したのが、トスカーナで26世代にわたりワイン造りを続けるイタリアワインメーカーの名門、アンティノッリ家 です。アンティノッリ家の長年にわたる醸造技術と国際的な経験、そしてマルタの恵まれた自然環境――降り注ぐ地中海の太陽、海風が運ぶ涼やかな空気、そして石灰質を多く含む土壌。この二つの力が融合することで、1994年、メリディアーナ・ワイン・エステートは誕生しました。

以来、メリディアーナは「少量生産」「品質主義」を徹底し、一本一本のワインにマルタの自然と情熱を注ぎ込んできました。ワインは単なる嗜好品ではなく、土地の歴史や文化を語る存在。創業者とアンティノッリ家が共有したこの信念こそが、今日まで続くメリディアーナの揺るぎない哲学です。

現在、メリディアーナのワインはマルタを代表するプレミアムワインとして、世界中のワイン愛好家から高い評価を得ています。私たちのボトルに込められているのは、マルタの大地と人々の夢。未来へと続く「マルタの物語」そのものなのです。

創業者の情熱と哲学

創業者 Mark Miceli-Farrugia 氏 が抱いた夢は、単なるワイン造りにとどまるものではありませんでした。彼は「ワインを通して、マルタという小さな島の自然・歴史・文化を世界に伝えたい」と考えていたのです。そのため、メリディアーナでは創業当初から 「量よりも質」 を哲学の中心に据えました。

大量生産ではなく、限られた畑で育まれたぶどうを丁寧に選び抜き、手摘みし、小規模ながらも世界水準の品質を実現すること。これは、効率を追い求めるのではなく、真に価値あるワインを造りたいという創業者の強い意思の表れです。

また、マーク氏は「ワインは土地の鏡である」と信じていました。マルタの強い太陽、海からの涼しい風、石灰質を多く含む大地―。このユニークなテロワールがもたらす個性を最大限に活かすため、自然と調和した栽培方法と最新の醸造技術を融合させました。そしてもう一つ、彼の哲学を語る上で欠かせないのが「ストーリーとしてのワイン」です。

一本のワインには、その土地の記憶、人々の暮らし、そして情熱が込められている。だからこそ、メリディアーナは単なる嗜好品ではなく、「マルタの魂を映す存在」 であるべきだと考えています。この創業者の精神は、今もワイナリー全体に受け継がれ、メリディアーナのワインを世界の舞台へと導き続けています。

世界へ広がる「マルタの味」

創業から今日まで、メリディアーナ・ワイン・エステートは「マルタを代表するワイナリー」として、その名を国際舞台に刻んできました。設立当初から掲げていた「世界に誇れるマルタワインを造る」という使命は、今や現実のものとなり、弊社のワインは欧州各国をはじめ、アメリカ、アジアへと輸出され、国際的に高い評価を受けています。その背景には、「マルタならではのテロワール」 があります。地中海の強い日差しがぶどうに凝縮した果実味を与え、海風がもたらす昼夜の寒暖差が、豊かな酸とエレガンスを育む。そして、石灰質の土壌はワインにミネラル感と長い余韻をもたらします。この独自の環境が生み出す個性は、フランスやイタリアなど既存のワイン大国とは異なる「新しい地中海ワインの魅力」として注目されているのです。

メリディアーナのワインは、世界のソムリエやワイン評論家からも称賛されています。特に「マルタでここまで洗練されたワインが造られているのか」という驚きとともに、マルタのワイン文化を世界に広める旗手としての役割を担っています。現在はレストランやワインショップを通じて多くの国々で楽しまれ、「マルタの自然と歴史をグラスに注ぐ体験」 として世界中のワインラバーに愛されています。それはマルタという島のアイデンティティを映し出す「味わいの物語」。メリディアーナはこれからも、マルタを世界地図に刻むワインブランドとして、国境を越えた人々をつなぎ続けていきます。